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「タ」多 當 他  [濁音] 陀 太

此ノ中に、當ノ字は、當藝志美々(タギシミヽノ)命、また當藝斯(タギシ)、當藝野(タギヌ)、當岐麻(タギマ)などのみなり。 他ノ字は、地ノ名多他那美(タヽナミ)、下卷高津ノ宮ノ段ノ歌に他賀(タガ)、 誰(タガ)なり。これのみなり。 太ノ字は、下卷列木ノ宮ノ段に、品太(ホムダノ)天皇とあり。此ノ御名、餘(ホカ) は皆品陀とかけり。 又朝倉ノ宮ノ段ノ歌に、延佳本に太陀理(タヾリ)線柱なり と あるは、さかしらに改めたるものにしてひがごとなり。諸本みな本陀理(ホダリ)と あるぞよろしき。なほこの太陀理の事は、彼歌の下(トコロ)に委しく論ふ また中卷にも、阿太之別(アタノワケ)といふ姓あり。 其(ソ)は本(ホ)ノ字の誤リならむかの疑ヒあるなり。
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若松 久仁光
2013-08-01