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Marcel MoyseのNamounaについて

新年明けましておめでとうございます。

漸くブログを書くことが出来る時間が取れました。

2012年最初の記事は、

恩師であるフルートの神様マルセル・モイーズ先生の事です。

昨年末より身辺整理を兼ねてモイーズ先生に習った時の
テープやら、手書きの楽譜やら『 後の世代に残すように 』
と先生と交わした約束事を実行できるよう、整理を始めました。

昨年の3月11日の記憶がいっそうこの事を実行に移すことを
要求しているようにも思えます。

何れ経過などをご報告できる日もあるでしょうが、今回は
楽譜の整理中に色々思い出したモイーズ篇の

『The Golden Age of the Flutists』というモイーズ先生直筆の
楽譜を取り上げます。

全52ページのこの曲集の一番最後に出ているのがラロ作曲の
『ナムーナ』と言う曲です。元はオーケストラ組曲4曲目の
『Fête foraine No.4(a)』フォン ビューローに捧げられたもの。

このGoden Age曲集に載っているモイーズ版は珍しく2/8で
記譜されている。

同じナムーナの編曲にはモイーズ先生の師匠のタファネルの
手になる(?)フルートとピアノのための物がある。
こちらは原曲と同様の2/4という拍子で書かれているが、
時折リズムが(編曲者タファネル?により)分割されていたり、
音が異なっていたりする。

下記の楽譜を基に違うところを書き出すと、

Allegretto non troppo から34小節目オケ版モイーズ版は
Sol - re - Sol の跳躍、そして次がSol - sol - Sol の跳躍。に対し
Sol - sol - Sol の跳躍、次もSol - sol - Sol の跳躍。

56小節目の二拍目の最後の音がオケ版モイーズ版は faナチュラル
に対し fa♯となっている。(この fa♯がとても居心地が悪い!)

最近タファネル版で練習していると居心地が良くない。

それもそのはず、モイーズ版の細かい指示がレッスンの賜で
身についているからでした。

Lalo自身の名称では『Introduction et Allegretto』の後の部分
Allegretto non troppo からの5小節目部分からMoyseにより
64小節が採譜されている。

当時のレッスン受講時に故ロバート・ボーウェンが役に立ててと
貸してくれた手書きの楽譜をレッスンの合間を縫って写譜ペンで
書き写していた。

日本では馴染みのないボーウェンの名前だが、毎年モイーズの
夏期講習会に参加していたニューメキシコ大学の教授である。
オランダのハーグでフェスタ-氏に師事。同時にチェンバロも
レオンハルトについて学んでいた。
東京で再会を果たした後、高速道路で車に追突されて亡くなった。

その彼から借りて書き写したナムーナの楽譜が完成したのは丁度
Taffanelの命日と同じ11月22日だったので良く記憶している。

少し脱線してしまった。

モイーズ版ナムーナはその後ゴールデンエイジというタイトルで
全音から出版された物の中には収録されなかったが、今は楽譜と
成っているのだろうか?

細かい指定の通り『Namouna』の曲想を身につけるのは大変だった。
何分 rit.とa Tempoが頻繁に繰り返される。

レッスンのテープの数が他の物と較べかなり長時間に亘っている事でも
モイーズ先生の気の入れようが自ずからわかろうというものである。

レッスンを受けて数年後トゥールーズのオケの試験の時に
課題として演奏させられた事は記憶に新しい(?)。

新年に当たり色々昔のことを書いてしまったが、温故知新。

昔のテープを聴きながら、今までになく稽古に精進している自分が
こうして存在し得るのも《何故か?》と生きる使命を改めて考えています。

皆さんに取りまして、素晴らしい1年となりますように、心から願っております。

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